久しぶりの雨で!

平成16年7月26日(月) 曇り 水温22℃ 笛吹川本流域

梅雨が明けてから雨らしい雨は降っていなかった。
というか、梅雨にもかかわらず殆ど雨は降らず、この時期には珍しく釣りに行く回数が極端に減った。

今朝起きると、外の音の異変に気がつく。
ん!?雨か?
思わず、心の中でガッツポーズだっ!
時間は5時前、かなり激しい降り方をしているが、6時半には仕事へ行かなくてはならない。
雨が降ると知っていれば、もう少し早く起きて釣りに出かけたのだが、後の祭りだ。

仕事に出かけると、少しずつ弱くなる雨脚を気にとめながら、時間との戦いが始まったのである。
実は私の仕事、昼間はトラック屋なのだが、元請けで朝一に積み込みをして数十件の配達をし、それが終われば2回目の積み込みをして数十件の配達をすれば、そのまま家に直帰である。
なので、自分さえ頑張れば家に早く帰ることが出来るのだ。

時間は4時少し前、既に雨は上がってしまったが若干濁りはあるものの、水位は上がり釣りが出来る状態に見えた。

久しぶりの川の状態に気を良くし、仕掛けのことなど気にも留めずに竿を手に第一投目だ。
すぅ〜と流れる目印に目を凝らしていると、ガクンっと下がる目印、すかさず合わせるとプツンと切れた。
この時に初めて気がついた、仕掛けが前回の釣行のままだったのである。
自分の情けなさに少々反省したが、魚が居る!釣れるかも?という期待は更に深まったのは事実で、懲りずに同じ場所を数回流した。

出ない・・・。

ハヤも喰わん・・・。 いや、ウグイはたまに釣れる・・・。

で、あきらめて移動。

下流では久しぶりに水位が少し上がったせいか、鮎釣りの方達が数人いる。
邪魔をしては悪い気がする、鮎の方が期間が短くて、今年は解禁前から漁業も力を入れている様だが一向に結果がでないようなのだ。
以前は数も出るし大鮎も掛かったらしい笛吹川であるが、近年は渋いらしい。
異常気象のせいもあるが、水質の悪化などが関係している。
まあ、このような話は笛吹川だけでなく他の河川でも耳にするのだが、本来あるべき姿に戻ってもらいたい。
そうすれば、鮎を追いかける大アマゴも増えて、本流釣りも今以上に楽しめるかも?
なんて事を思ったりする。


さてさて、少し下流へ移動したえせ釣り師。

ふと水温が気になり計ってみた、目が点、な、なんと22℃である。
温水プールか?この川は?
で、この様な水温の時に渓魚はどこに居るのであろう?とか、餌は喰うのかな?などと一丁前の事を考えるのだが、ハッキリ言って解らんのである。
瀬に出ているのか、それとも深い場所にいるのか?
まあ、結局はポイントであろう所を片っ端から攻めるしか手だてが無い。

瀬を流しながら、ポイントの深さに合わせて目印を上げたり下げたり、たまには魚を誘うようにとやってみた。

もう少しで竿を上げようか?と思った瞬間。
クンっと目印が下がる、すかさずあわせると動かない・・・。
ん!?でかいぞ!と思った瞬間に下流へ走る。
で、似非釣り師も魚に合わせて移動開始!
何とか竿を立て、溜の動作にはいったが思ったよりは簡単に寄ってきた。

笛吹では珍しい、朱点?がオレンジ色で大きいアマゴだ。
因みにサイズは、ほしいかな29pであったが、体高のある綺麗なヤツだった。


久しぶりの感触に気を良くし、竿を振り続けていると土手の上で手を振る息子。
「父ちゃん、魚釣れた?」

「あったりめえ〜だ、川に降りてこい!見せてやるから!」
川に降りてきて、洗濯の網に紐を付けただけの活かし魚籠を手にして喜ぶ息子。
「でっかいね〜」
「まあまあかな」
などと会話が弾み、息子に8メートルの竿を持たし振らしたり、川の中を歩かせたりして遊んでいた。

十分以上は遊んでいただろうか?、背後に感じる殺気。
どこかでお会いしたようなエプロン姿の女。

「あんた、お客さんだよ!」

「あっそうだ、僕、父ちゃん迎えに来たんだっけ!」

その後の事は想像が出来るであろう。
夕方にお客が来ることを忘れていた親父と、そのバカ親父を迎えに来たが、すっかり忘れて遊んでいた親子のことを。

カミさんに叱られながら家に戻り、外で待っていたお客さんのひきつった顔は、生涯忘れることは無いだろう。
次回に続く
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